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羽毛布団の選び方

羽毛布団01

軽くて暖かい羽毛布団は冬の必需品となっていますが、 あまりにも種類が多く、品質・メーカー・価格などを選ぶのに苦労しますので、 代表的なポイントに絞って詳しくご案内致します。



タイプとキルト


まずは羽毛布団の構造から選びましょう。 当店取り扱いの羽毛布団は主に2種類です。

〇冬掛け(一層式、二層式)
最も一般的な羽毛布団は、冬掛けの一層式タイプです。 特に寒がりの方や寒い地方にお住まいの方は、 ボリューム感のある二層式タイプがお勧めです。
〇二枚合わせ(肌掛け・合い掛け)
季節に合わせて夏は肌掛け一枚で使ったり、春と秋は合い掛け一枚で、 冬は二枚重ねてお使いいただくと、オールシーズン快適な寝心地をお楽しみいただけます。

また縫製方法はマチをつけて立体的にキルティングすることで、 縫い目の部分から暖かさが逃げないような構造になっています。


かさ高とダウンパワー


かさ高やダウンパワーは、日本羽毛製品協同組合が定めた測定方法です。 現在はダウンパワー表示に改定されています。
かさ高とは、羽毛の膨らむ力をcmで表したものです。 30gの羽毛を測定器に入れ、120gの円盤を乗せて2分後に測定します。 この数値が高いほど、羽毛布団としての保温力が高いとされています。 かさ高は羽毛布団の厚みを示す表示ではありませんので注意が必要です。
2012年4月1日より、羽毛の品質基準がかさ高からダウンパワーに変更されました。 より現実の使用感に近い基準として、羽毛1gあたりの体積を計測することになりました。 これをcm3/gもしくはdpという単位で表示されることになりました。
重さあたりの羽毛の体積が大きいということは、それだけダウンボールが大きく、 空気をため込むことができるので、弾力と保温性に優れているという証です。

【ゴールドラベルの表示基準】
日本羽毛製品協同組合は、国内で生産した羽毛布団にゴールドラベルを付けています。 等級が上がるほど、より多くの空気を含むのでボリュームが増していきます。

ニューゴールドラベル エクセルゴールドラベル ロイヤルゴールドラベル プレミアムゴールドラベル
ニューゴールドラベル エクセルゴールドラベル ロイヤルゴールドラベル プレミアムゴールドラベル
★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★★★★★
かさ高120mm以上 かさ高145mm以上 かさ高165mm以上 かさ高180mm以上
ダウンパワー
300cm3/g=300dp以上
ダウンパワー
350cm3/g=350dp以上
ダウンパワー
400cm3/g=400dp以上
ダウンパワー
440cm3/g=440dp以上


かさ高やダウンパワーは羽毛そのものの品質を表すものでありますが、 一般的には冬掛けシングルロングサイズ(150×210cm)の羽毛布団の重量は、 少なくとも0.8kg~1.0kg以上が必要で1.2~1.3kgであれば充分です。
※西川の羽毛布団は、ゴールドラベル発行元の日本羽毛協会に属さず、独自で厳しい基準を設けています。


羽毛の産地


経度の高い寒暖差の激しい地域で取れた羽毛が、一般的に品質が高いとされています。 寒い地域で育つ鳥は、寒さから身を守るためにより保温性の高い羽毛を必要とするためです。
1.ポーランド・ハンガリー・シベリア・フランスなどのヨーロッパ
2.アメリカ・カナダなどの北米
3.中国
一般的に、ヨーロッパ産の方が中国産の羽毛より高品質とされています。

羽毛の種類


羽毛の種類には、グース(がちょう)とダック(あひる)の2種類があります。
一般的にはグースの方がダックに比べ飼育期間が長く、ダウンボール(胸元に生えているタンポポのような綿毛)が大きくなり、 より保温性に優れているので品質が高いとされています。
またダウンボールの大きさは、飼育方法によっても異なります。 生後4~5年飼育されたマザーグース・マザーダックなどは、ダウンボールが大きく、 かさ高性、保温性、風合いに優れています。

羽毛の臭い


鳥は防水性を高めるために体に油脂を塗ります。この油脂に臭いがあるのですが、 水鳥の中でもダック(アヒル)やグース(ガチョウ)は臭いが少ないといわれています。
羽毛は洗浄液で丁寧に洗浄されていますので臭いは少なくなっています。 さらに陰干しすればほとんど気にならなくなり、3~4日でほとんど感じなくなります。
臭いに敏感な方は、ダックよりグースのほうが羽毛の臭いが少ないので、グースの羽毛をお勧めします。

ダウン率


羽毛布団の詰めものは、ダウン(胸元に生えている綿毛)とスモールフェザー(軸がある羽根)の混合です。
ダウン

ダウン85%という表記の羽毛布団は、ダウンが85%でフェザーが25%という配合比率になります。 ダウンが50%以上混入されているものが羽毛布団と表示されます。
ダウン使用率70%以上の羽毛布団は、通常使用には十分なボリュームと柔らかさがあります。 さらにダウンの使用率90%以上のものは高級品として評価されています。



側生地


羽毛の吹き出しを防ぐために織りの密度が高く、それでいてゴワゴワと厚くない生地が適しています。 一般的に60番手以上の超長綿を使用と表記のある生地は、糸が細くてやわらかく肌触りの良い高品質のものとなります。 また織り方にも違いがあり、サテン織りは最も肌触りのいい生地となります。
最近は新合繊と呼ばれる生地が開発されています。ポリエステル素材ですので綿素材に比べてぬめり感があります。 綿素材と比較しますと綿素材が吸湿性があるのにくらべ、新合繊は基本的に吸湿性はありません。 逆に新合繊の長所は 縮みにくいことと、綿素材より軽量に仕上がることで、何よりコストダウンにも大きく貢献しています。